ブログを収益化したい。多くのブロガーが考えることではないでしょうか。自分の場合もブログを初めてまず考えたのがこの収益化です。ブログを収益化するには幾つか選択肢がありますが、その筆頭に挙げられるのが、このGoogle Adsense(アドセンス)の広告を掲載して収益化することです。

しかし、2016年頃からGoogle Adsenseの審査が厳しくなり、個人が運営する単なる雑記や日記を扱ったようなブログでは審査がなかなか通らなくなりました。実際にこのブログもこの審査に14回ほど落ちました。そしてとうとう自信を無くし、半年ほどブログを放置。あ、そうだ、と忘れた頃にもう一度審査に出したところ、15回目にしてすんなりパスしました。

審査に落ちると簡潔に原因が知らされますが、一番苦労したのがこの「価値の低い広告枠(コンテンツが複製されているサイト)」です。自分の場合は仕事柄WordPressのインストールやらカスタマイズやらは全く問題ないのですが、とにかくこの判定で悩まされました。まさにGoogle Adsenseの審査はこの判定の原因究明と対策が全てといっても過言ではないと感じました。

具体的にどこが悪いのか、どこをどう直せば良いかに関しては詳細は明かされないので、自分自身で原因を追求し対策をする必要があるのですが、対策して再審査を出すうちに、個人的にわかった点や気づいた点があるので、今回はその点をまとめてみようかと思います。これから審査に出す人の参考になればと思います。

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もくじ

  1. 価値が低い広告枠とはどういう意味か
  2. 最も重要なのは掲載されている内容
  3. サイトの完成度を高める
  4. 一つの記事で明確な答えを与える
  5. カテゴリやタグの使い方を見直す
  6. ブログを放置してから、半年後突然合格した理由とは?
  7. まとめ

1. 価値が低い広告枠とはどういう意味か

Google Adsenseの審査にパスするようなブログを書くわけですから、自分なりに調査し、写真や図表を掲載し、文章を推敲しつつ記事を仕上げていくわけです。おのずと時間や労力が掛かるはずです。そこに来て、Googleさんに、コンテンツの「価値が低い」とかレッテルを貼られるとかなりがっかりするものだと思います。自分の場合も、再審査の10回目辺りから、結構投げやりに審査に出していました(笑)

しかし、ここは一つ謙虚になって今一度自分のブログを見直してみましょう。内容が他のサイトやブログに既にあるような内容であったり、自分ではパクっているつもりはなくても、他のブログの劣化コピーのような記事になったりしていないか分析する姿勢は常に大切です。

ところで、Googleが「価値の低い」とみなすブログとはどのようなブログなのでしょうか。自分なりに考察してみました。

  • 誰かが検索して探そうとするような情報が載せられていない
  • 特定のキーワード、疑問に対する答えが載せられていない
  • Googleが掲載する広告に紐づいたキーワードとの関連性が低い
  • 独自の視点がほとんどないか乏しい

もちろん、明確な答えは分かりません。恐らく、このようなことなのではないかという単なる私的な推測です。つまるところ、誰かが検索してその答えを知りたいと思うような内容が書かれたブログでないとダメなんだということだと思います。

2. 最も重要なのは掲載されている内容

Googleとしても、自社サービスの広告枠として我々のブログを審査するわけですから、価値の低いサイトには広告を載せたくない、載せる必要がないということは理解できる点です。つまり、Googleから広告を是非掲載して欲しいと思われるようなブログにすればよいわけです。それが難しいのですけどね。

加えて、独自性も重要です。記事の内容が、自分の経験談や体験記のようなものであることが必要です。単にインターネットで知ることのできる一般論を書いただけの記事は「コンテンツが複製されている」というレッテルを貼られやすいのだと思います。

今更、他のサイトやブログで全く扱われていないようなユニークな内容を扱った記事を書けと言われてもなかなか難しいと思いますが、何かしら自分の視点や意見、経験など独自の視点を盛り込むことは、かなり重要な点だと思います。

…そのように考えると、そもそもブログのテーマから考え直した方がいいのかもしれない…という気にさえなってきます。テーマ選びはとても重要ですからね。

ちなみにテーマ選びに関しては、下記の書籍がとても参考になりました。特にこの本の前半部分でそのことが論じられています。後半はWebマーケティングやAdsenseの戦略の話となっています。全体的に分かりやすく良くまとめられており、Adsenseの教科書とも言えるような必読書です。

3. サイトの完成度を高める

サイト自体の完成度もブログの価値を左右する重要な要素だと思いますが、どの程度審査に関係するのかは、これもまた未知数ではあります。しかし、一般的にどのブログにも掲載されている内容やページはありますので、最低限の内容は掲載されているべきだと思います。

自分の場合、以下の点を考慮しました。

  • 記事ごとに「目次」と「まとめ」を載せて、内容の骨子と結論を明確にする
  • グローバルナビやサイドメニューが実装されたWordPressテンプレートを選択
  • プロフィール(または運営者情報)、プライバシーポリシー、お問い合わせフォームを掲載

自分はWebデザイナーなので、やれと言われれば、自力でWordPressテンプレートを作ることもできますが、サイト制作に注力するよりも記事とコンテンツ制作に注力したかったので、「Emanon」という無料の国内製テンプレートを使いました。

このことはhtmlを直接書けない人にはとりわけ重要かと思います。海外製のおしゃれなWordPressテンプレートは多数ありますが、広告バナーのコードを貼り付けできる機能を持ったテンプレートでないと「外観」の「テーマエディター」で直接コードを貼り付けないといけなくなるからです。しかもテンプレートが更新された場合、その都度広告バナーのコードが消える可能性があるのです。更新の都度メンテナンスが必要なテンプレートは効率が悪いと言わざるをえません。

プライバシーポリシーについてですが、内容は一般的なもので問題ないようです。ですので、自分も他サイトを大いに参考にしたものとなっています。まさに「てにをは」を変えたレベルです。これについては「コンテンツが複製されている」とは見なされないようです。

お問い合わせフォームについてですが「Contact Form 7」という有名なプラグインを使用しています。このページも「コンテンツが複製されている」かどうかの判定には関係のないページだと思われます。他のブログのまんまで問題ないと思います。

4. 一つの記事で明確な答えを与える

当初、自分は前編と後編に分けて記事を書いて、記事数を水増ししていましたが、これは絶対にやってはいけないようです。その記事のみで明確な答えが明らかにされるような記事でないとダメです。

もしどうしても記事を分ける必要がある場合は、構成やタイトルそのものも変更して、タイトルで扱われている問いに対する答えが、必ず記事内で与えられるような構成にする必要があります。

具体例を使ってこの点をさらに説明します。このブログの記事で「iMac 21 inch Late2015をSSDに交換する手順を解説(2012〜2019モデル対応)」という記事があるのですが、この記事は書いた当初、長めの記事でしたので、単純に前編と後編に分けていました。しかし、恐らくそれが原因で審査に落ちているのではないかと気づいたため、ある時一つの記事に構成を変更しました。

自分の場合、この記事は最終的には一つの記事に合体させましたが、もしこの記事を二つに分けるとしたら、単純に前編、後編というくくりにするのではなく「iMacの分解方法その手順を解説します」と「分解したiMacをどのように組み立てたか」のような構成に変更する必要があるということです。そうすれば、タイトルで「問い」を提起しつつ、その記事内で「答え」を与えられる構成にすることができるからです。

そもそも前編と後編に記事を分けて書いていた理由は、少しでも記事数を多く見せたかったからですが、ブログ全体の記事数はそれほど重要なことではないようです。審査に連続して落ちていた時に、審査に受かった人の幾つかのブログを参考にしましたが、そのことを主張する方は他にも複数いらっしゃいました。自分の場合は、12の記事で審査をパスしましたが、中にはそれ以下で合格している人もいるようです。

とにかく、記事数を気にするのではなく、一つ一つの記事の質を気にすることが合格への近道だということではないでしょうか。

5. カテゴリやタグの使い方を見直す

記事の数ではなく、質を気にすることの重要性を述べましたが、今一度カテゴリやタグの使い方を見直す必要もあるかと思います。

WordPressはカテゴリやタグを複数関連づけて表示するようにできますが、これをやると「コンテンツが複製されている」とみなされてしまう恐れがあります。

それで、掲載カテゴリは原則一つと決めて記事を設定しましょう。とにかく、記事数を水増ししようという姑息な考えは全て捨てる必要があります。

6. ブログを放置してから、半年後突然合格した理由とは?

冒頭でも述べたように、14回審査に落ちて、やる気を無くし、半年後審査に再び出してみたのですが、その時に一つだけ、変更したことがあります。それは、このブログに使われている「Emanon」というテンプレートのある機能を切ったという点です。具体的には…

外観 → カスタマイズ → フロントページ設定 → ファーストビューレイアウト設定

これを「ファーストビューなし」に設定したのです。この機能はファーストビュー(サイトを開いて最初に見える部分)に固定もしくは最新の記事の幾つかを掲載できるようにできる機能ですが、この機能は記事数が少ない状態では不要であり、むしろ「コンテンツが複製されている」と見なされてしまう可能性があるのではないかとふと気が付いたからです。

このようにした結果、最終的にGoogle Adsenseの審査にめでたく合格できました!しかし、何度も審査に落ちた時にも、一度この設定にしたことがあり、なぜこの時受かったのかは永遠の謎です。

では、半年後に合格した理由は他にもあるのでしょうか。正直明確なことは分からないのですが、二つほど気になる点があったので、まとめてみます。

  • 半年経って、記事の幾つかがGoogleにインデックスされて検索数が上昇した
  • 大した変更もせずに連続して審査に出したことが逆効果だった可能性がある

ブログ放置後、約半年経ってGoogle Adsenseの審査に出したきっかけが、実はAmazonアソシエイトで売り上げがあったということなのです。それで、Google Analyticsを確認したところ、毎日20名程度のアクセスがあるではありませんか。ある時には50名以上の方がブログを見に来ていただいていたのです!

審査に落ちまくっていた時には、アクセスはほぼゼロでしたので、これは大きな変化です。実はこの状態で審査に出したということも結構重要だったのかなという気がしています。

つまり、半年経って検索数が増え、アクセスも増えていた状態で審査に出したのがよかったということなのかもしれません。

また大した変更もせずに、やけになって審査に出していたこともよくなかったのかもしれません。その真偽は分かりませんが、ブログを書いて多くの方に読んでもらいたいと思うことよりも単純に審査に受かることが目的になっていたということが本末転倒ではなかったかと、今になって思うのです。

7. まとめ

Google Adsenseの審査は厳しくなったとはいえ、価値あるコンテンツを掲載したサイトやブログでは必ず審査が通るという事実を今一度考え直す必要があります。つまり、価値の高いコンテンツを生み出せるかどうかがカギなのです。

審査に受からないからブログをやめるという程度の気持ちでは、その後もきっと合格しないでしょう気長にブログをやって、誰かのタメになる記事をとにかく書き続けることこそが重要なんだと今改めて思います。細かい小手先の施策が最重要なのではなく、多くの人に価値ある内容を伝えたいという気持ちが一番大切なのではないでしょうか。

何度も審査に落ちたとしても半年は続けましょう。そうすれば、絶対に審査に受かるはずです!もし自分のようにGoogle Adsenseの審査に落ちまくって、ブログをしばらく放置している方がいるなら、是非その人にお薦めしたいことがあります。

それは、初心に帰ってもう一度ブログを再開してみるということです。そして、今一度内容を精査して、ダメ元でもう一度だけ審査に出してみませんか?きっとあなたもGoogle Adsenseの審査に合格するはずです!