先日iMovieの基本操作について記事にしたのですが、今回はその応用編として、iMovieの様々な機能をまとめてみました。特に色補正、Ken Barnes、クリップフィルタなどの機能は動画編集の際にかなり使えるので、是非マスターしておきたいところです。
iMovieの基本的な使い方に関しては、こちらの「iMovieの使い方を30分でマスター!簡単なのにかなり使える動画編集ソフトの基本操作を図解で解説」という記事にまとめてありますので、是非参考にしてみてください。
目次
- カラーバランス
- 色補正
- クロップ
- 手ぶれ補正
- ボリューム
- ノイズリダクションおよびイコライザ
- 速度
- クリップフィルタとオーディオエフェクト
- クリップ情報
- まとめ
1. カラーバランス
「カラーバランス」はムービープレビューのいちばん左側のボタンをクリックすることで選択できます。

この機能は主に画質の色合いを調整する機能ですが「自動」「マッチカラー」「ホワイトバランス」「スキントーンバランス」から選んで使用します。編集時によく使うのは「ホワイトバランス」でしょうか。
この「ホワイトバランス」という用語、カメラの専門用語としてよく耳にする用語ですが、これにはどんな意味があるのでしょうか?「ホワイトバランス」とは、撮影環境での光の色の影響を補正して、白を白く写すための機能です。
映像が、肉眼で見る色よりも全体的に「やけに黄色っぽいな」とか「何だか青っぽいな」と感じることがあるかもしれませんが、そのような場合はこの「ホワイトバランス」の補正が必要になります。
画面上部の「ホワイトバランス」を選択すると、表示されているムービークリップ内の特定の部分をクリックする(クリック時にカーソルがスポイトになる)と、その部分の色調をベースに自動でホワイトバランスが補正されます。複数箇所クリックしてみて自然な色合いに見えるところを選択してみてください。
つなぎ合わせた他のムービークリップのカラーバランスと合わせたい場合は「マッチカラー」、肌の色をベースに調整したい場合は「スキントーンバランス」を選択します。
2. 色補正
「色補正」はムービープレビューの左から2番目のボタンをクリックすることで選択できます。

この機能は映像の「明るさ」「彩度」「ホワイトバランス」の調整をスライダーで行うことができます。ホワイトバランスの説明は既にしましたが、こちらの方が簡単に直せるので、自分はこちらの機能でホワイトバランスを修正することが多いです。
「明るさ」「彩度」「ホワイトバランス」の調整をしたい場合はスライダー状の「●」をマウスでスライドさせてみてください。お好みの位置でストップさせれば調整は完了です。直感的に操作できるのでとっても簡単です。
3. クロップ
「クロップ」はムービープレビューの左から3番目のボタンをクリックすることで選択できます。

この機能には「フィット」「サイズを調整してクロップ」「Ken Burns」の3つの機能があり、動画編集の際には比較的よく使います。
まず「フィット」ですが、動画の上に静止画像を配置(ピクチャー・イン・ピクチャー)するようなケースで、動画サイズに画像をぴったりフィットさせたい場合に使用します。
次に「サイズを調整してクロップ」ですが、これは映像をトリミングする機能です。トリミングしたい範囲に画面内に表示される白枠をドラッグして合わせることにより使用します。
最後の「Ken Burns」ですが、これは映像のワンシーンにゆっくりとしたズームエフェクトをつけることにより、映像をよりドラマティックに演出するための機能で、著名な映画監督ケン・バーンズが多用する映像手法として知られる技法です。
上記の画面は「Ken Burns」を選択した時のキャプチャですが、開始の白枠、終了の白枠をドラッグで位置決めして使用します。コツは開始と終了の位置をわずかにずらすことです。映像を見ているときに気づかない程度にズームアウト(もしくはズームイン)させるのが、効果的な「Ken Burns」の使い方です。開始と終了の枠の大きさが極端になってしまうと、うるさいズームエフェクトとなってしまい逆効果になりますので注意してください。
映像の変化があまり見られないシーンで使うのも効果的です。どこで使うかは、あなたのセンス次第です!
4. 手ぶれ補正
「手ぶれ補正」はムービープレビューの左から4番目のボタンをクリックすることで選択できます。

最近はカメラ本体の手ぶれ補正機能が優秀なので、あまりつかうことはありませんが、iMovieにも手ぶれ補正機能がついています。
この手ぶれ補正を使用したい場合は、「ビデオの手ぶれ補正」にチェックしてスライダーでお好みの位置に調整してみてください。自動で補正が行われます。
「ローリングシャッター」とは、別名「こんにゃく現象」などとも言われる現象で、被写体が高速で動いているような場合に発生する現象です。ヘリコプターのプロペラや新幹線の車内から外の映像を撮影した際などによく見られる現象といえば、イメージがつきやすいでしょうか。そのような「ローリングシャッター」を補正する場合に使います。使用すると「ドミナントモーションを解析中…」と表示されて適用には少々時間がかかります。「低」「中」「高」「最高」から最適なものを選んでください。
5. ボリューム
「ボリューム」はムービープレビューの左から5番目のボタンをクリックすることで選択できます。

この機能は各ムービークリップの音声レベルを調整する機能です。
画面に表示されている音量スライダーで調整しますが、ムービークリップの音声レベルはタイムライン上に配置したムービークリップでも調整できるため、この機能を使うかどうかは人それぞれかと思います。
6. ノイズリダクションおよびイコライザ
「ノイズリダクションおよびイコライザ」はムービープレビューの左から6番目のボタンをクリックすることで選択できます。

映像に雑音が多いようなときには使える便利な機能です。
環境ノイズが多くて音声が聞き取りにくいような場合には、「背景ノイズを軽減」にチェックを入れてスライダーで適用率を調整します。イコライザを使って音声を強めたい時はプルダウンから「ボイスエンハンス」を選択し使用します。逆に音楽を強調したい場合は「ミュージック強調」を選びます。他にもプリセットされたイコライザがあるので試してみてください。
7. 速度
「速度」はムービープレビューの左から7番目のボタンをクリックすることで選択できます。

これは特定のムービークリップの映像をスローモーションにしたり、逆にクイックモーションにしたりするような場合に使用します。
映像をスローモーションにしたい場合は、速度のプルダウンから「遅く」を選択します。さらに「カスタム」にすると好みのスロー比率を選択できます。ムービークリップ素材が60fpsで撮影されているなら、カスタム設定で50%(つまり2倍のスローモーション)にしても綺麗なスロー再生ができるはずです。30fpsで撮影されている映像の場合は、あまりにもスローの比率を低く設定すると動きがぎこちなくなるので注意が必要です。
映像をクイックモーションにしたい場合は、速度のプルダウンから「速く」を選択します。カスタムでかなり早めることも可能です。例えば、映像の途中を早回しのように再生して、目的のシーンまで早めたいような場合には効果的です。
8. クリップフィルタとオーディオエフェクト
「クリップフィルタとオーディオエフェクト」はムービープレビューの左から8番目のボタンをクリックすることで選択できます。

「クリップフィルタ」は映像を「セピア」にしたり「白黒」にしたりすることができる便利な機能です。「クリップフィルタ」を使いたい場合は、「クリップフィルタ」ボタンをクリックして好みのフィルタを選択します。

中には派手なフィルタもあり、これどんな場合に使うのかな?というものもあるのですが、「ビンテージ」とか「ブロックバスター」とかインスタ風のフィルタもあり、シーンによっては使えるのではないかと思います。色々適用してみて好みのフィルタを選んでみてください。
「オーディオエフェクト」を使いたい場合は「オーディオエフェクト」を使用します。楽器の演奏や歌など、ディレイやリバーブをかけたいような場合に使用します。その場合、「小さな部屋」「中くらいの部屋」「大きな部屋」「大聖堂」などは使えるかと思います。「ロボット」や「宇宙」のようなフィルタは、実用的というよりは、どちらかというとお遊び目的で存在しているのだと思います。

9.クリップ情報
「クリップ情報」は9番目のボタンをクリックすることで選択できますが、これは主に映像の継続時間などを調整・確認するためのものです。

ムービークリップの継続時間を調整したい場合は、数値入力により調整することができます。なお、ムービークリップの継続時間の調整は、タイムライン上でムービークリップの終端をドラッグで行うことも可能です。
10. まとめ
今回は、iMovieの使い方の応用編として、様々な機能をまとめてみました。特に色補正、Ken Barnes、クリップフィルタなどは動画編集の際に必須ともいえる機能です。
iMovieは初心者にも簡単に、しかも直感的に操作できる大変優れた動画編集ソフトです。映像編集スキルを高めて映像作品を沢山作ってみましょう!iMovieを使いこなすことができれば、今日からあなたもYouTuber!