メッシュ(Mesh)WiFiってご存知ですか?従来のWiFiルーターの弱点を克服して安定したWiFi環境を構築するためのネットワーク機器です。今度買い換えるならメッシュWiFiかなと考えていた方も多いのではないでしょうか?

コロナ禍が長引き、世間的にもテレワークがすっかり定着してきたように思いますが、自宅のネット環境をさらに快適なものにしたいと考える人にはメッシュWiFiは超オススメのアイテムです。というわけで、今回はメッシュWiFi機器として話題となっている「Google Nest WiFi」をゲットしたので、ファーストインプレッションと設定方法などをまとめてみました。

スポンサーリンク




目次

  1. そもそもメッシュ(Mesh)WiFiって何?
  2. Google Nest WiFiの性能
  3. ファーストインプレッション
  4. 設定方法
  5. まとめ

1. そもそもメッシュ(Mesh)WiFiって何?

ほとんどの家庭にWiFi環境はあると思いますが、従来のWiFiルーターだと、隣の部屋からの利用だったり、別の階からの利用だったりした場合、繋がりにくくなったり、速度が落ちたりしますよね。電子レンジなどの家電から発生する電波や隣の家から出る電波などに干渉して速度が落ちるようなケースも多々あります。

例えば、WiFiルーターを設置していない別の部屋から利用するような時に速度が遅い場合は、速度は早くても障害物の影響を受けやすい5GHz帯から2.4GHz帯に手動で切り替えたりして使うようにしている人もいるのではないでしょうか?

しかし、メッシュWiFiではそのような手動切り替えは不要です。無線LAN環境を自動で最適化する機能が搭載されており、家のどこにいても快適なネット環境を構築できるのです。メッシュ(Mesh)とは文字通り「網の目」のことで、サテライト機器と連動して網の目のようにWiFi電波を張り巡らし、使用するチャンネルを最適化して帯域を最大限確保するような仕組みになっているのです。

メッシュWiFiのサテライト機器って中継器とは違うの?

メッシュWiFiのサテライト機器は、従来のWiFi機器の中継器とは役割は似ていますが、機能が更に進化しています。従来のWiFi機器の中継器は、単に電波を中継するためのものですが、メッシュWiFiのサテライト機器は、母機との位置関係や電波状況を踏まえて最適なチャンネルが選択されるような機能も持っています。家中どこでもWiFi電波の最適化を図るための機能がサテライト機器にも搭載されているのです。

2. Google Nest WiFiの性能

今回紹介しているGoogle Nest WiFiの具体的な性能ってどの程度なのでしょうか?公式サイトによると、ルーター 1 台あたり最大約120平方メートルサテライト機器となる拡張ポイント1台あたり最大約90平方メートルをカバーできるそうです。対応している通信規格は、IEEE 802.11a/b/g/n/acで、デュアルバンド対応(2.4 GHz / 5 GHz)のWiFi機器とのことです。

一番驚いたのは接続デバイス数で、ルーターと拡張ポイントはそれぞれ 100 台の接続デバイスに対応可能とのことです。最近はPCだけでなく、スマホやタブレット、またゲーム機など様々な機器がWiFiに接続されており、家族が多い場合、従来型のWiFi機器だと接続自体が困難になるケースもあったわけですが、そのような問題を克服できそうです。

一つだけ注意点を述べると、公式サイトでは高速WiFiという謳い文句が目立ちますが、従来のWiFi機器と比較して劇的に通信速度が上がるというわけではなく、メッシュ接続で電波障害によるロスを軽減することにより、可能な限り高速な通信速度を実現するWiFi機器と認識した方がよいかと思います。自宅の従来の通信環境がそれほど悪くないケースだと、メッシュWiFiの効果をあまり実感できないかもしれません。

うちは狭いマンションですが、どちらかと言えば2階以上広い戸建の方が、Google Nest WiFiの効果を実感できるのではないかと思います。Google Nest ヘルプの説明では、一般の戸建ならルーター×1と拡張ポイント×1、大邸宅だとしても、ルーター×1と拡張ポイント×2もあればカバーできるようです。

また、Google Nest WiFiの最大の特徴としては、拡張ポイントがGoogleアシスタント搭載のスマートスピーカーにもなっているという点が上げられます。(※ルーター側には非搭載)WiFiの機能とは直接関係ないのですが、このような付加価値をつけてくるところが新しさを感じさせますね。まさにこれからのスマート家電といったところです。

Googleアシスタントとは、Googleが手がける音声AIアシスタントですが、Googleとしては、AppleのSiriやAmazonのAlexaに負けないように搭載プラットフォームを今後拡大していきたいのだと思います。使い方は簡単。拡張ポイントのある部屋で「OK, Google 〇〇して…」のように言うと、天気やニュースを読み上げたり、音楽を再生したり、動画サービスをTVに表示させたりすることが可能です。

対応する音楽サービス※としては「YouTube Music」「Spotify」「AWA」「dヒッツ」「うたパス」となっています。どれにも加入していないとしても、無料で利用できる「YouTube Music」を選択すれば、時々広告は流れるもののヒット曲などをBGMとして流すことができます。

この記事を書いている段階※ではGoogle Nest Wifiでは対応していませんが、つい最近、Googleの「Nest Audio」「Nest Hub Max」「Nest Mini」がAppleミュージックに対応したというニュースがあったので、もしかしたら近いうちにGoogle Nest Wifiにも対応するかもしれませんね。音楽系サブスクでは、唯一Appleミュージックを利用しているので、個人的にこれにはちょっと期待しています。

対応する動画サービス※としては、「Netflix」「YouTube Kids」「dTV」「Hulu」「U-NEXT」「TELASA」となっています。動画サービスを利用するには、これらのサービスに加入していることはもちろんのこと、Android6.0以上を搭載したテレビが必要ということなので、この機能を使える人はかなり限定されてしまうかなと思います。

Google Nest Wifiは、ルーター本体となる「Nest Wifi ルーター」、拡張ポイントの「Nest Wifi 拡張ポイント」をそれぞれ単体で購入できるだけでなく、冒頭の写真にもあるような「Nest Wifi ルーター 拡張ポイント」のセットとして購入することができます。

※2020年12月現在

3. ファーストインプレッション

それでは早速開封してみましょう。今回購入したのはルーターと拡張ポイントのセットですが、このようなパッケージングです。このクオリティー、Appleにも負けてませんね。

左がルーターの底部、右が拡張ポイントの底部です。洗練されたデザインですが、ルーター本体にはWANポートとLANポートがそれぞれ一つずつしかなく、拡張ポイントにはLANポートが一つもない仕様です。かなり割り切った設計だということがわかります。拡張ポイントにLANポートがないのは意見の別れるところかと思います。また右の拡張ポイントはスマートスピーカー機能があるため、無数の穴が空いています。

電源アダプターはマシュマロのようなデザインでなかなかかわいい感じです。電源アダプターの他にルーターWANポート用のLANケーブルが一つ付属しています。

付属のクイックスタートガイドには、セットアップ方法が簡単にまとめられています。

個人的にとても感心したのが、電源アダプターに付いている専用の結束バンドです。これならコードが余っても綺麗にまとめられます!従来の日本製家電製品の場合、ここまでの気配りは無きに等しく電源コンセント周辺がごちゃごちゃになりがちでしたが、これからのスマート家電はこうでなくちゃと思います。

パッケージはAppleクオリティーに負けないもので、非常に洗練されており、開封時の満足感を高めてくれるおもてなし感あるパッケージングです。開封の儀は、ガジェット購入時の最大の楽しみの一つですよね(笑)

4. 設定方法

開封後は設定に入りますが、設定は基本的にスマートホンのアプリ「Google Home」で行います。

自分の場合はiOSなので、Appストアから「Google Home」をダウンロードしましたが、Androidの方はGoogle Playから「Google Home」をダウンロードできます。

アプリを入手したら設定に入りますが、Googleアカウントでログインすることが必要になります。もしないなら新規でアカウントを用意しましょう。

Googleアカウントでログインしたら、デバイスを検出してそれぞれの機器を設定していきます。設定は親切な説明が画面に表示されますので簡単です。大抵の人は迷うことなく設定可能だと思います。

今回はルーターと拡張ポイントをセットで購入したので、このように2つの機器が正常に検出されました。

一気に飛びますが、これは設定が完了した時の画面です。大体5〜10分もあれば設定を完了できると思います。なお、Googleアシスタントの設定は、使う人それぞれが実施する必要がありますので、それぞれのGoogleアカウントを用意してください。

アプリにはネットワークの状況を調べる機能があり、通信速度を計測できますがこのような結果になりました。うちはOCNのフレッツ光マンションタイプで下り100Mbpsというサービスを利用していますが、無線で62.2Mbpsも出るなら、まずまずかと思います。今まで使っていたNEC製のWiFi機器と比べても少し早いかなという印象です。

ルーターはリビングに、そして拡張ポイントはひとまず仕事部屋の机の隅に置くことにしてみました。拡張ポイントのスピーカーの音質もまずまずでBGMを静かに流す程度の使い方には特に問題ないクオリティーかなと思いました。

5. まとめ

今回は最近何かと話題のメッシュWiFiルーター「Google Nest WiFi」のレビューをお届けしました。通信のロスを極力排除して安定した通信環境を実現できるメッシュWiFiと音声AIアシスタントを組み合わせた本製品は、単なる“抱き合わせ”商品ではなく、次世代のスマート家電としての付加価値と可能性を持った製品だと感じます。搭載されるGoogleアシスタントがさらに進化してくれれば、機能もどんどんアップしていくのだと思います。今後のGoogleのこの分野の展開が楽しみです!